リールのドラグの調整のやり方と青物など対象魚やポイントに合わせた設定目安

リールのドラグ調整についての特集です。

リールを購入時にはもちろん、釣行ごとに対象となる青物などの魚種や釣り方によってもリールの設定は異なっていたり、

ドラグチェッカーなどを用いなくても可能な設定方法があります。

目安となる数値や設定時に掛ける荷重の計算方法からドラグの調整方法をご説明いたします。

ドラグ調整の基本

シーバス釣り初心者の方が最初に戸惑うのがこのドラグの調整。いったいどのくらいがちょうどよいのか?という疑問がでてきます。

ドラグは、使うラインの太さ(号数)や、釣ろうとする対象魚にもよります。
いろいろ諸説ありますがドラグの性能を生かしきりラインを守りながらやり取りするのであれば、

ラインの強度の約1/3くらいの荷重
でドラグが効くように設定するのが基本になります。

0.8号のPEでは耐強度が約3.6kgなのでその1/3の1.2kgくらい=おおよそ1~1.5リットルのペットボトルをぶら下げたときにギーッと音を立ててドラグが出ていくくらいです。

ではなぜ「ライン強度の1/3」にするのか?というと、PEラインとリーダーやスナップなどを結んだ結束部の強度です。

結束部分はラインが持つ本来の強度の70%以下になると言われており、ドラグ調整をキツくし過ぎて結束部分ではんだんしてしまうのを防ぐためです。

ラインの種類と強度の目安表
号数 PE0.8号 PE1号 PE1.2号 PE1.5号 ナイロン2号 ナイロン2.5号 ナイロン3号
ポンド(lb) 8lb 10lb 12lb 15lb 8lb 10lb 12lb
強度 3.6kg 4.5kg 5.4kg 6.8kg 3.6kg 4.5kg 5.4kg

※おおよその強度です。メーカーによっても異なります。

これだとベテランアングラーさんからすると固すぎると言われますが、その人たちはそもそもドラグ使わなくてもリールのヴェール(クラッチ)を返しラインを送ってやるとか、やり取りの途中でバランスを見ながらドラグを絞めたり緩めたりすることができるのでそうしているのです。

初心者の方は緩いといつまでたってもラインばかり出て行ってなかなか寄せれないとかなりかねません。

 

青物の場合のドラグ設定

ジギングで青物を狙うときのリールのドラグ設定は、ややこの基本とは異なります。もちろん大型のブリやヒラマサを相手にするようなオフショアのジギングとライトショアジギングでは設定方法が異なります。

例えば10kgクラスの青物を上げる場合は使用するラインもPEの4号~6号とかになりますが、

PE4号の強度はだいたい30kgなのでラインの1/3理論で言うとドラグ調整の段階で10kgにもなってしまいます。2リットルの大きなペットボトルの水5本分です。

一般的には青物の場合おおよそ(PEラインの号数x2)-1くらいと言われています。

PE4号であれば7kgくらいに設定することが目安になります。

縦横無尽に走り回りすぐに浮いてこず根に潜ろうとするヒラマサなどの場合は

もう少しキツ目に締めてみたり

あとライトジギングの場合は、ライトジギングはショアジギングも含めてPEは一般的に1.5~3号くらいまでなので、上の理論でいうとPE1.5号でライトジギングするなら2kgくらいでいいということになります。

自分の感覚では、2~3kgくらいに調整するようにしています。

ドラグ設定方法

リールのドラグの調整の目安になる数値だけをご説明しました。

ここからは実際のリールのドラグの設定方法を解説します。

設定の仕方①ドラグチェッカーを使用

実際にラインを結んで引っ張ってみて、目の前の計りの数字を見て調整が可能なドラグチェッカーを使用する方法は最初の初期投資は必要ですが、いちばん確実にドラグ設定が行える方法です。

このドラグチェッカーには5kg、15kgと2種類あり。SLJやライトジギングまでなら5kg。本格的に大型青物狙う方は15kgをどうぞ。

櫻井釣漁具 BOUZ ドラグチェッカー 5kg

櫻井釣漁具 BOUZ ドラグチェッカー 15kg

設定の仕方②水を入れたペットボトルを使用

ちょっとひと手間入りますが、必要な重さに応じたペットボトルを用意してラインを結んで引っ張って見る方法です。

より安あがりでどこにでもあるもので代用できそこそこの設定が可能です。

設定の仕方③手で引っ張る

どうしても固すぎると心配の方は、ラインを自分の手で力強く引っ張ってみたときの強さで設定してみてください。

おおよそ大人の男性が軽く引っ張ると500g~1kgの強度くらいでドラグがはたらく設定にできます。そこから実戦で徐々に扱いやすいように調整してみて下さい。

上で紹介したドラグチェッカーや水を入れたペットボトルなどを利用してあらかじめ重さを設定しておき、その後に手で引っ張ってみて感覚を覚えておくと、釣り場でも自分の手の力だけである程度設定が可能になります。